東南アジアや中国などから来た外国人労働者の雇用は、技能実習制度を利用した雇用が一般的です。しかし、その場合雇用に期限がある期限付きの雇用となってしまうことはよく知られています。

せっかく戦力になってきたのに、外国人技能実習制度の滞在期間が来てしまい、帰国してしまうという苦い経験を持っている人も少なくありません。

では、外国人、主にフィリピン人の労働者を直接雇用することはできるのでしょうか?

今回は、フィリピン人労働者の直接雇用について考えて見ましょう。

外国人技能実習生は直接雇用ではない?

まず、外国人技能実習生について考えます。

外国人技能実習生は、雇用契約をしていますが直接雇用しているわけではありません。外国人技能実習生を派遣することを許可された監理団体から派遣されてきて雇用する形となっております。

そのため、様々な変更(労働条件など)を行う場合、監理団体と協議をしなければなりません。

また、あらかじめ決められた業種への派遣のみが許可されています。仮に虚偽の業種申告で、規定にない仕事をさせた場合、派遣の停止や一定期間の派遣停止など厳しいペナルティが課せられます。

このように、外国人技能実習制度は特定の業種に関しては極めて有効な雇用となりますが、その適用の幅が少なく、業種が限られているというデメリットがあります。

また、監理団体に厳しく管理されていて、技能実習がメインとなっているため、働きながら技能を学ぶという事に対して監理団体に定期的に実習計画などを提出しなければなりません。

フィリピン人を直接雇用する場合の制約

外国人技能実習生は制約があるから、直接雇用をしたいと考えた場合、全く制約がないわけではありません。

まず、日本国内の入国管理法で直接雇用を行う場合、高度人材の雇用でなければビザが発行されません。

高度人材とは、英語教師や医者、工学分野の学位を取得しているエンジニアなど大学や専門学校などを卒業した人材が対象となります。

それ以外にも、多言語を扱うホテルのフロントなどの業務も当てはまることもあります。どのような業種が高度人材に当たるかはケースバイケースで、個別に審査する必要があります。

しかし、共通して言えることは、入国管理法で禁止されている単純労働での外国人雇用はできないということです。

工場のライン作業などの単純労働のために直接雇用はできないということです。

フィリピン人に限らず、直接雇用を考えた場合、高度人材でなければ雇用できないということはまず大前提として覚えておきましょう。

フィリピンの法律による直接雇用の制約

フィリピン人を直接雇用する場合、他の国とは少し異なる状況があります。

それは、フィリピンの労働法によるフィリピンの人材紹介会社を通すという制約です。

外国人を直接雇用する場合、日本に来る前にどのような人材が必要かをその国内で探すことから始めます。

これは、日本に来るビザと在留資格を取得する場合に雇用契約書を提出する必要がある為です。

日本に来る段階で、就職先が決まっている必要があります。

独自で雇用する人材を探したいと考えている経営者の方も多いかと思いますが、フィリピンの労働法で、採用活動を行う場合はフィリピン政府指定の人材会社を通さなければならないことになっています。

フィリピンでは、日本ではあまり考えられませんが海外出稼ぎ労働がとても一般的です。

2014年に出稼ぎのために海外へ出国した人数は年間180万人という統計データもあります。フィリピンの人口は1億人いると言われていますので、そのうちの2%が出稼ぎに出ているという事になります。

もともと直接雇用は高度人材が対象となりますので、こうしたフィリピン国内でのヘッドハンティングともいえるような採用活動が盛んになってしまえば、フィリピン国内に残る人がいなくなってしまいます。

こうした状況を防止するためのフィリピン政府の措置とも言えるでしょう。

フィリピン人の直接雇用は経費がかかる?

外国人技能実習生と比べて高度な内容の仕事をさせるため、賃金もそれなりに支払う必要があります。
日本で転職支援などのサービスを行っているような企業と同じようなタイプの人材紹介会社がフィリピン国内で人材紹介を行っております。

中途採用の場合は採用後の年収の一部などを手数料としていることが多く、通常の転職などのサービスと変わらずに利用できます。

ただ、紹介されるのがフィリピン在住のフィリピン人ということだけの違いとなります。

正社員を紹介される場合、就労の在留資格を取得してからの来日となるため、外国人技能実習生のように期限付きのような滞在ではなくなります。

在留資格の更新に注意!

在留の期限はないとはいうものの、就労の在留資格でも5年ごとの更新が必要となります。

在留資格の管理は就労者個人の責任でもありますが、在留資格の期限が切れた状態で雇用を続けると、雇用した企業側も不法就労の罰則を受けてしまいます。

在留資格の期限については企業側も目を光らせておく必要があります。かといって、労働者本人から在留カードを取り上げたりすると言った行為は、強制労働などに当たりますので、絶対に行ってはいけません。

在留期間の更新期限が近付いたら、本人に更新を忘れないように話をするような配慮を行うことが必要となります。更新自体は本人が入国管理局などへ出向かなければなりません。

フィリピン人を直接雇用すると、管理は企業になる

外国人技能実習生であれば、監理団体による管理を行い、受け入れ企業としてはそれに従って外国人を雇用するという形で問題ありませんでした。

しかし、直接雇用ということになると、採用の方法や、フィリピンから日本へ来るための手配、在留資格の申請などは採用する企業の責任になります。

通常は、フィリピンの人材紹介会社などが一連の手続きを代行する形になりますが、信頼のおける人材紹介会社を利用しなければ、採用経費だけがかかって、優秀な人材を採用できなかったり、お金を支払っただけで採用ができなかったりといったトラブルも発生する可能性もあります。

そういったリスクを外国人技能実習制度の場合は監理団体がとっていたのです。

直接雇用する場合、長期での人材育成など日本人を雇用する場合と同様なキャリアを労働者に提供し、戦力として働いてもらえますが、在留資格の管理など注意しなければならないことが増えることになります。

フィリピン人はどういったところで直接雇用ができる?

在留資格が就労の場合、高度人材でなければ在留資格が与えられません。しかし、高度人材というのはどのような人材なのか具体的にピンとこない人が殆どではないでしょうか?

フィリピンでは英語が公用語となっています。

そのため、英語を使うことが必要なホテルや旅館のフロントやホテルマンといった業種が高度人材に当たると考えられます。

国際化が進み、日本でも海外から訪れる人が多い地域では、日本人が英語を学びなおすよりもともと日本語も英語もできるフィリピン人を採用する方が早いということもあります。
また、通訳のような役割もするため、ホテルのフロントではありますが、高度人材に分類されます。

観光に力を入れていく日本で、フィリピン人の力はこれからも必要ということになります。

また、EPA(経済連携協定)による介護士や看護師の受け入れによる直接雇用もフィリピンと日本の間だけの取り決めです。

これは高度人材とは別枠での在留資格となります。日本でもフィリピン人による介護士や看護師がこれからも増えていくものと考えられます。

英語ができるフィリピン人の活躍の幅は広い

日本では、英語ができる人は非常に優秀な人と言われますが、フィリピンでは当たり前のように教えられていて、大学を卒業すると英語を話すことが普通になります。

英語ができるが故に、フィリピンで働くという選択肢の他に海外で働くというもう一つの選択肢も出てくるのがフィリピン人です。

こうした海外志向をフィリピン政府も商売につなげようと、フィリピンの労働法で人材紹介の規制を行っております。

しかし逆に言えば、それだけ英語ができる人材が多くいるというのがフィリピンです。日本に来てビジネスをしたいと考えているフィリピン人も多くいて、それに対する活躍の幅も、国際化が進んでいく中で広がっています。

フィリピン人を高度人材として採用すれば、英語での対応が必要な業種での活躍の場が広がり、国際的なビジネス進出にも一役買ってくれるでしょう。

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