外国人技能実習生の受け入れを行いたいと考えている経営者の方からも、どのような手続きをしたらよいのか、またその費用はどの程度かかるのか知りたいというお問い合わせが増えています。

求人を出しても人が集まらないなどの理由から、外国人人材を活用したいけど、どのようなことをしたらいいのかわからないということから敬遠されがちです。

また、外国人雇用は安く雇用できると聞いている人も多いと思いますが、採用時の初期費用や日本人雇用との違いなど、費用に関してもわからないことだらけという人も少なくないのではないでしょうか?

今回は、外国人人材を活用したいけどどのようにしたらいいのかわからない、エージェントの言い値が相場通りなのか不安だという方のために、フィリピン人技能実習生を受け入れた場合の必要手続きと費用相場について解説します。

外国人技能実習生受け入れまでの主な流れ

外国人技能実習生を受け入れたいと考えている会社は、監理団体と呼ばれる団体に加入する必要があります。

これは技能実習法で定められた外国人技能実習生を派遣する団体で、多くの場合はその業界の協同組合などがその団体に該当します。農業であればJAといったものになります。

近年では、そういった公式の団体の他に、外国人技能実習生を派遣するために設立された協同組合なども多く存在します。

監理団体は各省庁からの認可を受けた団体のみが派遣を行うことができるため、該当する業界の監理団体の登録リストを参照することも可能です。

監理団体に加入した後は、母国にいる技能実習生として来日する前の外国人の採用活動を行います。

この場合、実際に現地に行っての面接などを行えるとより想定に合った外国人を採用できる可能性もありますが、そこまでのことができないという中小企業の経営者も多いのではないでしょうか。

その際、書類による選考やWEBによるオンライン面接なども最近では増えてきました。それだけ外国との距離が縮まったとも言えます。

採用が決まれば、日本への渡航に関する準備が始まります。査証(ビザ)や在留資格の申請、日本での寮の確保、健康診断などを行い、母国で技能実習法による法定講習を受けます。

その後、日本に渡航した後、日本国内での生活の仕方や日本語などの法定講習を受け、外国人技能実習生として受け入れ企業へ派遣されます。

外国人技能実習生を採用する窓口は監理団体

外国人技能実習生の採用を行いたいと考えた場合にまず相談に行くべき機関は監理団体になります。

ここでは、技能実習生を送り出した実績があるため、どのようなことを行えばよいか親身になって相談に乗ってくれるところもあります。

監理団体は農協などの公的機関が登録されていることもあり、営利目的での運営は基本的には行っておりません。

そのため、事前の見積もり提出など明瞭会計を行っていることが多いです。

母国にある送り出し機関も監視強化の対象となっている

外国人技能実習生が母国での講習や、渡航手続きを行うために送り出し機関と呼ばれる海外にある法人があります。

この送り出し機関と監理団体が連携して外国人技能実習生を日本に派遣しているのですが、以前はこの送り出し機関が海外にあるということで、実態があるのか怪しいものもありました。

しかし、度重なる不正を受けて、日本政府と技能実習生の母国の政府との協定を結ぶことになりました。

現在、協定を結んでいる多くの国では技能実習生の母国政府の登録のある送り出し機関以外からの受け入れは禁止されています。

こうしたこともあり、協定が結ばれている国の技能実習生を雇用したいと考えた場合、こうした登録送り出し機関リストを確認すれば、安全な送り出し機関かどうかを確認することができるようになりました。

フィリピンからの外国人技能実習生の場合

フィリピンでは、ブローカー排除に関する二国間協定を2017年11月に締結し、2018年9月以降はフィリピン政府に登録のある送り出し機関以外の受け入れを停止しております。

フィリピンからの外国人技能実習生であれば、現在のところ政府の認可のある機関からしか派遣されないという状況になります。

現在のところ、安心できる状態と言えるでしょう。

しかし、監理団体によっては費用やサービスなどが異なりますので、相談窓口である監理団体の選定は非常に重要となります。

外国人技能実習生の採用までのおおよその期間

採用したい外国人が見つかり、技能実習生として受け入れ企業に派遣されるまでの期間はどの程度のものなのでしょうか?

母国での研修や日本に渡航してからの研修は技能実習法で定められているため期間を短くすることはできません。

そのため、採用を決定してから短くとも半年後に受け入れ企業に派遣されることになります。

外国人技能実習生雇用に関する費用

ここまで外国人技能実習生の受け入れに関する主な流れや受け入れまでの期間について解説してきました。

次に、実習生受け入れまでにかかるおおよその費用について考えていきます。

基本的な考えとして、技能実習生の渡航に関する航空券やビザ申請費用や法律で定められている研修などを行う際の研修費は受け入れ企業が負担する形となります。

これら全ては採用の一環として技能実習生本人ではなく、受け入れ企業が支払うこととなることを理解していただければと思います。

監理団体(協同組合)への入会、年会費

まずは相談窓口である監理団体への登録を行います。

入会金は1万円程度のところから3~4万円のところまで幅があります。

入会金のうち、1万円は出資金としている組合が多く、退会時には返金されるとしているところも多いです。

また、協同組合の年会費も幅がありますが3~4万円のところも多いようです。

採用面接等に関する費用

技能実習生の面接など受け入れ企業としてどのような人材を採用するかを検討する実際の採用活動にかける費用です。

実際に現地での採用に伴い、実習生と現地で対面面接を行う場合、渡航費や滞在費などがかかります。

何人を採用するのかという具体的なプランをもって臨む必要があります。

または監理団体による代理面接や、ネットを活用したオンライン面接などで済ませるという方法もあり、監理団体によって様々なプランが用意されている部分となります。

採用決定後の初期費用

技能実習生として採用したい人材が決まれば、渡航に向けた事前準備や法定講習、在留資格の取得に関する費用の検討が始まります。

こちらも監理団体によっては20万円程度の費用を掲示しているところもあれば、60万円程度の費用を掲示している団体もあり、費用に差があります。

これについては内訳をよく確認する必要があります。極端に安い価格を掲示している団体は、様々な費用の記載のない最低価格を掲示している可能性もあります。

実際に受け入れの段階で見積もりに漏れていた様々な費用を請求される可能性もありますので、表面だけの安さで選ぶと後で大変な事になる場合もあります。

これについては、外国人技能実習生を受け入れる際にどのような手続き、技能実習生への講習が必要なのかを監理団体で確認を行い、受け入れを検討している監理団体の掲示している見積もりにその内容が網羅されているかを見極めることも重要です。

技能実習生受け入れ後の費用

技能実習生の受け入れに関する講習を終えたら、いよいよ技能実習生として派遣されてきます。毎月の給与をもらいながら技術習得を行うことになります。

この給与も都道府県及び産業分野で規定された最低賃金を下回るような給与では違法となります。

雇用契約時に結んだ勤務時間外も働く場合は残業代も必要です。また、日本人の労働者同様に社会保険料も支払わなければなりません。

給与や社会保険に関しては技能実習生であっても日本人と同じ扱いになります。

技能実習生は技能実習法により、3年目から4年目に入る際に、一か月以上一時帰国をしなければなりません。その費用についても受け入れ企業が負担することになります。

これ以外には日本語の研修費用から、監理団体への監理費などを支払う必要があります。

こうしてみると意外と費用がかかると感じる経営者の方も多いかと思いますが、その費用を支払ってでも確実に労働力を確保することができるのですから、現在の人手不足の状況では強い味方です。

技能実習生は安く雇用できるのではなく、人手不足の切り札

外国人技能実習生を雇用するということは安く使える人材を雇用するということではなく、求人を行っても人が集まらない場合に利用する、人手不足の切り札であるということができます。

外国人技能実習生であっても技術習得を行えば、後から入ってきた実習生の教育も行うことができるようになり、現場を回してもらえるようになります。

それだけではなく、特定技能の在留資格を取得すれば、技能実習生としてではなく、正規の労働者として働くこともできるようになります。

外国人技能実習生は、入管法の改正により、極めて広がりのある制度となったと言えるでしょう。

外国人技能実習制度は、以前のような安く使える労働力というイメージではなく、人手不足を解消する大きな力となりうるのです。

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