外国人技能実習生が帰国したいと申し出たりした場合、どのような対応をすればよいのでしょうか?

また、技能実習法の規定では、一定期間の技能実習を終えた技能実習生は必ず一時帰国をすることが義務付けられています。

今回は外国人技能実習生の帰国や一時帰国について考えていきます。

技能実習法で規定されている一時帰国

外国人技能実習生の実習方法などを規定している技能実習法では、在留資格が実習期間2~3年目に当たる技能実習2号から、実習4~5年目に当たる技能実習3号への在留資格更新の際の条件として、1か月以上の一時帰国を義務付けています。

これは、技能実習法で定められている帰国のため、4年目以降も技能実習を継続する場合には必ず1か月以上の一時帰国をする必要があります。

法律で定められているものですので、この帰国は受け入れ企業の経営者が忙しいから帰国はできないということで、技能実習生の帰国を許可しないということはできません。

一般的には、長期の技能実習を行う外国人技能実習生は、受け入れ企業からの給与から天引きされる形で帰国費用を積み立てしています。

3年目の技能実習が完了し、在留資格の更新を行う際に、この積立を利用して帰国費用を賄うということで対応しております。

技能実習法による一時帰国以外の一時帰国

技能実習期間中に実習生の個人的な事情による一時帰国の申し出があった場合にはどのようにすればよいでしょうか?

この場合の帰国費用については、もちろん実習生の個人負担となり、受け入れ企業が負担する必要はありません。

しかし、その期間が会社の規定する休日以外の出勤日に重なった場合、技能実習生には日本人と同じ労働基準法が適用されます。所定の日数の有給休暇を使用することができます。

個人的な理由での一時帰国は、旅費は実習生の負担となりますが、有給休暇の利用は認めるようにしなければなりません。

しかし、多くの技能実習生は、母国で借金などがあるため、帰国をするのであれば働くという選択をするのではないかと思います。

こうしたケースは極めて稀なケースであると考えられますが、申し出があった場合には、法律や規定に合う対応をするようにしましょう。

技能実習法に基づく一時帰国の手続き

外国人技能実習生も3年目も終わりとなると、職場での地位も確立され、現場での戦力となって第一線で活躍していることと思います。

従来の技能実習期間は3年間でしたので、どこまで有能な技能実習生であっても、これ以上同じ在留資格で働き続けるということはできませんでした。

技能実習法の改正により、3年間の技能実習期間を条件付きで2年延長の5年間とすることができるようになりました。

その手続きの中に、3年目の技能実習満了の際に、一か月以上の一時帰国を行っているかというものが入りました。

実習期間を5年間に延長するためには、その他にも受け入れ企業や監理団体には外国人技能実習生に対する扱いが適正かを確認した条件や、外国人技能実習機構からの優良認定なども必要となります。

ただ単に一時帰国すれば、技能実習期間が5年に延長されるというものではありませんのでご注意ください。

一時帰国する際に便利なみなし再入国許可申請

今までの在留資格は何もせずに出国してしまうと、在留資格は消滅してしまいました。

その場合は、再度入国する際に同じ書類を入国管理局に提出する必要があり、一度在留資格を取得したにもかかわらず、非常に手続きが面倒になります。

今までは、これを防止するために、在留資格を取得している外国人が、母国へ一時帰国し、また戻ってくるための許可として「再入国許可」というものがありました。

これにより、出国と同時に在留資格が消滅するということはなく、再度入国する際に在留資格を継続することができました。

しかし、事前に有料で入国管理局に必要書類を提出し、その申請に許可が出るまでは出国することができませんでした。

こうした手続きの待ち時間があると、グローバル化が進んだ現在では、日本へ来る人が少なくなってしまいます。

法務省ではこうした手続きを簡略化するために、日本の在留資格を取得していて、母国に一時帰国し、1年以内に日本に戻ってくる場合に、条件を満たしていれば、空港の出国審査時に届け出るだけで在留資格が消滅しない「みなし再入国許可」という制度を始めています。

この申請には費用はかかりません。

日本国内で犯罪などに加担していない、普通の外国人技能実習生が一時帰国する場合などにはこのみなし再入国許可が有効となるでしょう。

技能実習法による一時帰国の際にもこのみなし再入国許可による帰国となるでしょう。

海外が身近になった現在では一時帰国が当たり前になる?

中国上海へは3時間程度で現地へ行くことができ、東南アジアでも4~5時間で行くことができる国もあります。

外国人技能実習生がLCCなどで費用がかからないような形で、有給も使わずに土日などで深夜便などを利用して帰国をしたいと言い出すことも、今後多くなるかもしれません。

外国人技能実習生の扱いが問題となり、保護するように制度も改正されてきていますので、休日の使い方は、実習生の自由となります。

しかし、法律にない個人的な一時帰国の費用は会社が負担する必要はありませんので、こうした部分についても、負担を求めてきた場合は断ってもよいものになります。

技能実習生も権利は日本人と同様と言われていますが、外国人だからといって守られすぎる理由はどこにもありません。

もしも、昨今のニュースを見て、技能実習生の権利だと主張してきた場合は、それは権利には該当しないと諭してあげるようにしましょう。

外国人技能実習生が自己負担で一時帰国する際には、このみなし再入国許可については教えてあげてください。

何もせずに出国してしまうと在留資格が消滅することになりますので気を付けなければなりません。

  弊社では最低時給で雇用できる日本語堪能で優秀なフィリピン人スタッフを紹介しております。雇用、法律関係の質問から些細な疑問、質問でもお気軽にお問合せ下さい。