日本でも最低賃金以下で働かせたというようなニュースで摘発を受ける企業が多くあります。日本人を雇用する場合でも非常に厳しい規制を受けている最低賃金ですが、日本人を雇用する場合には気にしていても外国人を雇用する場合にはどうでしょうか?

今回は、外国人を雇用する場合に最低賃金でも働かせてもいいのかを検証します。

最低賃金っていくらなの?

まず最低賃金はどういったものなのかを知る必要があります。

最低賃金とは、最低賃金法という法律によって規制されているものです。

最低賃金は、月額の給与を労働時間で割って、時間当たりの賃金として算出したものを言います。

例えば、月額給与が人並みであっても、その労働時間が非常に長い場合、最低賃金を割り込むこともあります。

その最低賃金の金額は都道府県によって異なっています。人口の多い大都市部などでは、物価が高いこともあり、最低賃金も高い金額になっています。

この最低賃金は全ての労働者が対象となり、高校生のアルバイトから、会社員までこの規制によって最低賃金以上の報酬を支払うことが使用者の義務とされています。

仮に、経営者が最低賃金以下で働かせていた場合、最低賃金法違反ということで、50万円以下の罰金刑になる可能性があります。

それ以上に、最低賃金以下で従業員を働かせていたという事で、求人をかけても「ブラック企業」の扱いを受け、人材が集まらないなどの評判が落ちるダメージの方が大きくなります。

最低賃金法は外国人にも当てはまるの?

最低賃金法は日本人だけに適用されるものではありません。

外国人含む日本で働く労働者全てについて当てはまります。

そのため、日本で働く外国人の技能実習生についても勿論適用されるため、最低賃金以上の賃金を支払わなければなりません。

最低賃金の他に特定最低賃金にも気を付けて

最低賃金は、その都道府県で働くすべての人に適用される規制でありますが、業種によっては、それよりも割り増しとなる特定最低賃金の適用を受ける可能性もあります。

これは都道府県で決めた業種に特定最低賃金という別枠の最低賃金を決めていることによります。

これは鉄鋼業や自動車小売業、電子機器組み立て業など特殊な技能を必要とする業種の賃金を最低賃金以上となるようにしたものです。

特別な技能を有する人を雇っていることで、その分最低賃金以上となる賃金の支払いを経営者に求める法律です。

仮にこの特定最低賃金規制に当たる業種で、最低賃金で働かせた場合、特定最低賃金が最低賃金法の違反金額として適用されるため、最低賃金法違反となります。

最低賃金で外国人技能実習生を働かせたら?

では、最低賃金もしくは特定最低賃金で外国人技能実習生を働かせた場合、最低賃金法違反となるのでしょうか?

最低賃金はそれ以上で雇用しなければならない法律のため、外国人技能実習生であっても最低賃金であれば問題はありません。

その場合、東京都であれば時間給958円(平成29年10月1日現在)です。

1日8時間、週5日働いた場合一カ月(4週)の給与はおよそ14万円となります。

月額固定給の場合は、月の給与を労働時間で割って、932円以下となっていなければ大丈夫です。

フィリピンの母国通貨に最低賃金を換算すると

日本で月額14万円という給与は非常に低い金額となりますが、外国人が母国通貨に換算するとその給与はどうなのでしょうか?

フィリピンの通貨ペソは平成30年6月のレートで、1ペソ約2.1円となります。

東京都の最低賃金月額14万円をペソに換算すると約6万666ペソとなります。この月給はフィリピンの上流階級の管理職の月給に匹敵します。

フィリピンでは、貧富の差が激しく、平均給与も低く、上位から下位まで広い格差があり、社会問題となっています。

中には一生貧乏生活をしなければならない人もいるほどです。

こうした母国フィリピンの事情があって、日本に技能実習生として働きに来ているのですから、最低賃金であったとしても。母国で働くよりも割りのいい仕事になるのです。

こうした事情があっても長時間労働は労基法違反

フィリピン人のこうした事情から、最低賃金であっても給与は高く、頑張って働いてくれるため、外国人技能実習生は様々な業種に浸透しています。

しかし、それだからと言って、無理な未払い残業や長時間労働を強いるような状況にすると、今度は労働基準法違反の可能性が出てきます。

労働基準法は、日本で働く労働者に適用されます。国籍なども問われないため、外国人技能実習生にももちろん適用されます。

少々頑張ってくれるからし、外国人であるからといって残業代を払わないといった行為は明らかな労働基準法違反です。

賃金は労働の対価です。きちんと支払うようにしましょう。

外国人技能実習生は多くの物を抱えて海を越えている

外国人技能実習生は、来日する際に貧しい家であることから、借金をしていたり、将来、親の面倒を見なければならない等、多くの物を背負って日本に来ています。

さらに最低賃金でもよく働いてくれる外国人技能実習生がいれば、それは頼り切ってしまうことは理解できます。

しかし、外国人技能実習生も日本人と同じ最低賃金法、労働基準法に守られていることを忘れてはいけません。労働の立場としては、日本人労働者と全く同等です。

よく働く外国人技能実習生には、表彰をするなど賃金以外の名誉などを与えて、敬意を表するなどの工夫をして、労使間の関係をよくするようにしましょう。

  弊社では最低時給で雇用できる日本語堪能で優秀なフィリピン人スタッフを紹介しております。雇用、法律関係の質問から些細な疑問、質問でもお気軽にお問合せ下さい。